ケィオスの時系列解析メモランダム

時系列解析,生体情報学,数学・物理などの解説です.

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

【MyBeatの使い方】肌着COCOMIで計測

肌着を使った心拍数計測の説明用に写真を作りました.私がシャツを着用しています.計測の説明用に自由に使ってください. 肌着を使った心拍数計測. 心拍計Mybeat 心拍計は,ユニオンツールのマイビートを使うことが多いです.RR間隔の計測結果は満足できま…

【長時間相関解析】DMAでスケーリング解析の動画リンク

gifアニメだとサイズがでかすぎたので,youtubeに説明動画をアップしておきました.www.youtube.com時系列の長時間相関解析とか,フラクタル解析について,8月29日(月)15:00から下記の講演会で説明します.私以外の講演がためになると思いますので,参…

【長時間相関スケーリング解析】DMAの説明用gif動画

Detrending moving average analysis (DMA)の説明用の動画を作っておきました.学会発表などで使ってください. DMAの手順 より本格的なものは,Youtubeにあげておきます. www.youtube.com 実際の分析の方法は,以前の記事を参考にしてください. chaos-kiy…

【信号処理の基礎】微分フィルタの紹介

微分フィルタの紹介です.ここでは,単純な差分フィルタとSavitzky-Golay微分フィルタを比較します. フィルタ長の差分フィルタを と定義しました.フィルタ長は奇数のみ考えます. Savitzky-Golay微分フィルタは,以前の記事を参照してください. chaos-kiy…

【信号処理の基礎】Savitzky-Golay平滑化・微分フィルタの周波数特性

今回は,Savitzky-Golayフィルタの畳込み表現の係数 (下図のピンク図形)と周波数特性の話です. Savitzky-Golay平滑化フィルタ.元の時系列(上段灰色)は,下段の破線にノイズを加えたもの.下段の灰色破線はノイズを加える前の時系列.赤実線(上下両方)…

【信号処理の基礎】デジタルフィルタの周波数特性

デジタルフィルタの周波数特性について説明します. 移動平均とか,差分とか,Savitzky-Golayフィルタとか,そういった計算はこの式 の形で書くことができます.この形でを,に変えるのが,線形のデジタルフィルタです. 例えば,3点の移動平均は,,それ以…

【Rで時系列解析】ヒルベルト変換でエンベロープを計算するときの注意

前回,振動している信号のエンベロープ (包絡線)をヒルベルト変換で求める方法を紹介しました.今回は,この方法がうまくいくための注意事項をいくつか書いておきます. ポイントは, 前処理として,周波数の狭いバンドパスをかけておく あるいは 前処理とし…

【Rで時系列解析】ヒルベルト変換で振動のエンベロープを抽出

振動する時系列の中には,振動の振幅の変化に役立つ情報がある場合があります.例えば,呼吸信号(換気量や気流)は振動します.そのとき,心拍数に影響を与えるのは,振動の周期ではなく,振幅です.ということで,今回はその「振幅」の情報を取り出すため…

【Rで時系列解析】AICで多変量自己回帰過程の次数を決定

今回は,2変量の自己回帰過程 について最小2乗法でパラメタを推定し,AICで次数を決定します.お気楽な"vars"パッケージのVARなどは使いません.計算過程や式を確認できるように,Rスクリプトを書きました.Rスクリプトは一番下に掲載してあります.AICにつ…

【Rで時系列解析】AICを使った自己回帰過程の次数推定

今回は,時系列に対して自己回帰過程をフィットし,最適な次数を決定します.自己回帰過程の次数の推定には,赤池情報量規準 (AIC: Akaike Information Criterion)を使います.AICの導出をここで説明することは,私には難しいのでやりません.でも,計算過程…

【Rで時系列解析】コヒーレンス (coherence)の計算

今回は,コヒーレンス (coherence,あるいは,magnitude-squared coherence)の計算のメモです.コヒーレンスは,2つの時系列間の相関を周波数領域で見る方法です.2つの信号の周波数成分に,線形な入出力関係があれば1に近くなります.なければ0です.とはい…

【Rで時系列解析】最小2乗法で自己回帰過程の当てはめ

観測された時系列に最小2乗法で自己回帰過程を当てはめる計算のメモです.どんな形の過程を仮定しても,基本的な考え方を理解しておけば,係数を求めることができます.楽をしたければ,arとか,varsパッケージなどを使えば良いと思います.しかし,お気楽…

【Rで長時間相関】ARFIMA(0, d, 0)のAR過程近似を数値的に検証

前回に続き,ARFIMA(0, d, 0)を,無限次の自己回帰過程 (AR過程: autoregressive process)で表現する話です.今回は数値実験です. 1. 基本事項:long AR過程表現 2. 数値計算のポイント 3. 数値計算結果 Rスクリプト 前回の記事は,これです. chaos-kiyono…

【確率過程】ARFIMA(0, d, 0)のAR過程近似

長時間相関を示すARFIMA(0, d, 0)を無限次の自己回帰過程 (AR過程: autoregressive process)として近似した形のメモです.これを考えるねらいは,長時間相互相関過程のGranger因果性を調べる方法を検討したいからです.既に,論文があれば教えてください.長…

【Rで時系列解析】Savitzky-Golayフィルタで平滑化

今回はギザギザ,凸凹したデータの平滑化法の一つであるSavitzky-Golayフィルタの紹介です. Savitzky-Golayフィルタの考え方 (2次でスケール5の例):部分区間に多項式をフィットして中央の値を平滑化された値として採用する.実用上は,畳み込み和を使って…