ブラウン運動
非整数ブラウン運動の定義式で登場するは,時刻の1次元のブラウン運動の微小な増分です.ブラウン運動の増分って,とどのつまり,正規分布に従う白色ノイズなわけです.重要なのは,その分散が時間の増分に比例する,つまり, ということです.今回は,ここ…
最近,一番気に入っているアニメは「異世界おじさん」です.ということで,今回は,非整数ブラウン運動を表す数式 の意味を理解するために,この積分を離散化して計算してみます.この積分がオリジナルの論文 Mandelbrot, Benoit B., and John W. Van Ness. …
非整数ブラウン運動の増分の定義式は, です.定常とか,数学的な細かいことは無視して,非整数ブラウン運動を表すなら, ってことです.今回は,この形の積分をどーやって思いつくのかを,私の限られた知識だけで書いておきます.前回の記事も参考にしてく…
東京に出張で3泊して帰ってきました.出張最終日の今日は汐留のオフィスビルで打ち合わせがあり,20階までエレベーターで上ったので怖かったです.私は,東日本の震災を福島県で経験して以来,4階以上は怖いです.ということで,今日は連続時間の非整数ブラ…
1次元の非整数ブラウン運動 (fractional Brownian motion)のサンプルパス (時系列)の生成方法の一つ「中点変位法」(midpoint displacement algorithm)について説明します. 中点変位法で作成した非整数ブラウン運動のサンプルパス (H=0.8)この話は,「フラ…
時系列の長期記憶 (long memory),長時間相関 (long-range correlation),フラクタル性 (fractality)について整理しておきます. 長期記憶過程 (long memory process) 長期記憶過程は自己共分散関数が, となる確率過程です.何で全部足すの?という疑問がわ…
「ランダムウォーク解析」の話の続きです.前回の記事は,これです. chaos-kiyono.hatenablog.com ランダムウォーク解析では,(1) 観測時系列の平均を0にして,(2) 積分して,(3) その増分の2乗平均の平方根をいろんなスケールで計算して,(4) 対のプロッ…
ランダムウォーク解析のつづきです.今回は,この解析法について解析的に考えてみます.chaos-kiyono.hatenablog.com 白色ノイズのランダムウォーク解析 白色ノイズを分析すると 白色ノイズは,無相関な時系列です.平均0,分散の白色ノイズの時系列をランダ…
今回は,ランダムウォーク解析の導入です.detrended fluctuation analysis (DFA)とか,detrending moving average analysis (DMA)とかを使ってる研究者の方が,そこそこいると思います.ランダムウォーク解析は,DFA,DMAの原型となる,素朴な方法です.ラ…
講義用の参考資料です.今回は,ランダムウォークのサンプルパスを描きます.簡単化のためにx軸上の動きのみを考えます. ランダムウォークのサンプルパス (p = 0.5, q=0.5) ランダムウォークは,ブラウン運動の確率モデルです.物理学におけるブラウン運動…