長時間相関を示すARFIMA(0, d, 0)を無限次の自己回帰過程 (AR過程: autoregressive process)として近似した形のメモです.これを考えるねらいは,長時間相互相関過程のGranger因果性を調べる方法を検討したいからです.既に,論文があれば教えてください.長時間相互相関の分析法は,この論文を参考にしてもらえるとうれしいです.
[Generalized theory for detrending moving-average cross-correlation analysis: A practical guide - ScienceDirect]
過去のARFIMA(0, d, 0)の関連記事はこれです.とはいえ,私はARFIMA(0, d, 0)を説明していません.
ARFIMA(0, d, 0)
非整数差分のアイデアで長時間相関をモデル化したのが,ARFIMA(0, d, 0)でした.ラグオペレータを使えば,1階差分は,
2階差分は,
と表せるので,階差分は,
になってくれれば都合がいいです.
ということで,ARFIMA(0, d, 0)は,
と表されます.ここで,は平均0と分散
の白色ノイズです.
MA過程表現とAR過程表現
これを移動平均過程 (MA過程: moving average process)として表せば,
です.ここで,はガンマ関数
です.
また,自己回帰過程 (AR過程: autoregressive process)として表せば,
だそうです.
近いうちに,数値実験をします.